仲宗根 雅則

エッセイ

G7への“地ならし歴訪“ってなに?

岸田首相がG7へ向けての“地ならし“に5ヶ国を訪ね歩くとは、いったいどういう意味だったのでしょう?話したいことがあるなら、それこそG7で話し合えばいいだけの話ではなかったのか。そのためのG7ではないのでしょうか?首相の欧米5ヶ国歴訪は、統一...
エッセイ

悪を悪と呼べない客観性の眉つば

プーチン大統領に同情的らしい日本の友人に次のような手紙を書きました。「 渋谷君“ウクライナ戦争はいつ終わるのか。プーチンだけが悪ではなく、戦争が起きる欧州のあり方そのものが悪なのではないか”、というあなたのメッセージにはひどく驚かされました...
エッセイ

“マリオ・ドラゴン”伊首相の快刀乱麻

プーチン・ロシアによるウクライナへの蛮行は止む気配がありません。欧州で発生した戦争という信じがたい事態に、人々は怒り悲しみ嘆いています。各国の政治指導者も、ほとんどが強い言葉でプーチン大統領の独善と残虐性を指弾しています。同時に停戦を目指し...
エッセイ

ゼレンスキー大統領の勇み足

ウクライナのゼレンスキー大統領が、ドイツのシュタインマイヤー大統領のキーヴ訪問を拒否しました。シュタインマイヤー大統領が、ロシア寄りのスタンスを取り続けたことをゼレンスキー大統領が問題にしての動きですが、筆者はその頑なさに危うさを感じます。...
エッセイ

“今この時の”自由世界の旗手はマクロン次期大統領だ

4月10日のフランス大統領選では、現職のマクロン候補と極右のル・ペン候補が24日に実施される決選投票に駒を進めました。ふたりは2017年の大統領選でも争いました。そのときの決選投票ではマクロン候補が66%の得票率で圧勝しています。今回の決選...
エッセイ

ヒトラーはヒトラーを知らなかったが、プーチンはヒトラーを知っている

ウクライナのブチャでロシア軍が行ったらしい大規模虐殺が明らかになりました。それを示す衝撃的な絵の数々は、あるいはプーチン大統領の運命を決定付けた可能性があります。敢えて言えばその運命とは、彼は死なない限りもう救われない、ということではないか...
エッセイ

ジョコビッチ神話のプッツン

反ワクチン主義者のノバク・ジョコビッチ選手が先日、オーストラリアオープンから締め出されて以来初めて、英BBCテレビの単独インタビューに応じました。彼はそこで今後もワクチンを打つつもりはないと示唆し、そのために全仏オープンやウインブルドンなど...
エッセイ

イタリアの紅白歌合戦「サンレモ音楽祭」の陳腐な凄さ

筆者が勝手にイタリアの紅白歌合戦と呼んでいるサンレモ音楽祭が昨日(2月6日)閉幕しました。サンレモ音楽祭はほぼ毎年2月に開催されます。紅白歌合戦とサンレモ音楽祭には多くの共通点があります。両者ともに公共放送が力を入れる歌番組で、ほぼ70年の...
エッセイ

‘’建物語り“”という“ヒト物語り”~ムッソリーニ&ミラノ中央駅~

イタリアにある膨大な数の歴史的建築物の中で、最も新しいものの一つがミラノの中央駅舎です。1931年にオープンしたミラノ中央駅は、イタリアの国鉄駅の中ではずば抜けて威厳のある外観を持つ建物。世界で一番美しい駅舎と呼ぶ建築評論家もいます。駅舎は...
エッセイ

日伊さかな料理談義

「世界には3大料理がある。フランス料理、中華料理、そしてイタリア料理である。その3大料理の中で一番おいしいのは日本料理だ」これは筆者がイタリアの友人たちを相手に良く口にするジョークです。半分は本気でもあるそのジョークのあとには、筆者はかなら...